vol.02 殘間 靖さん

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殘間 靖
プロフィール

「合同会社さぽる」代表。さぽるは「サポートする」から生まれた造語。大学卒業後、サービス業界を中心に人事部門に携わり、2008年に独立。年間200時間以上の学生向け就活講座、企業の採用教育サポートなど、全国でパワフルに活動中です。現在はJR東日本のグリーンスタッフ正社員登用のサポートも手掛けていらっしゃいます。

合同会社さぽる:http://www.saporu.com/corporate

入社5日前、突然の内定取り消しに…

―まずは殘間さんのお仕事内容を教えて下さい。

大きく二つあって、一つは学生に対する就職セミナー講師としての顔。もう一つは企業側から見た採用支援や主に入社3年目までの社会人を対象とした教育支援です。

―会社を立ち上げた理由は何ですか?

実は、立ち上げざるをえなかったというのが理由です。大学卒業後、アミューズメント会社の人事部門に配属され、10年程その会社におりました。その後、同業他社に転職し、採用業界ではだいぶ名前を知っていただけたので、他業界でのキャリアアップを目指して転職活動をしました。結果、内定を数社いただき、大手居酒屋チェーンの採用部門の部長職を選んだのですが、入社の5日前に内定を取り消されてしまいました。2008年のリーマンショック直前の出来事です。こちらに非はなかったのですが、太刀打ちできず。仕方がないので改めて就職活動をしていたら、リーマンショックで世の中がはじけてしまって。それなら独立しようと、あてもないのに仕事を始めてしまいました。

―軌道に乗せるまでは大変でしたよね?

最初の1年は、生活の為に派遣社員として家電量販店に勤めていました。派遣の仕事は午前中と平日2日が休みになるので、それらの時間は全て営業の時間にあてました。1年後には、平日の仕事が埋まるようになって。そして、3年目にはほとんど派遣の仕事をしなくて済むようになりました。とても厳しかったですが、人事業界が長かったので、将来のイメージが出来たことが気持ちの支えとなりました。全く違った分野に挑戦をしていたら、きっと途中で挫折していたと思います。

細く長く続けていきたいという考えから、人員もオフィスも増やさない

―お一人でやっている理由は?

新卒を一括で採用するという文化は、日本だけの独特なものです。今、私は45歳で、これから20年、子供は減っているのに社員を雇って拡大し続けられるのか。戦おうとすると人件費と事務所費は一番の負担になりますから。

―HPを拝見すると、とても一人でやっているような仕事量に見えません。

同じ感覚を持っている人たちと協業のような形で20人くらいのチームを組んでいます。採用・教育・中途採用・マネジメント・経理、それぞれ得意な人が集まると、会社のような組織が出来上がります。営業先で、採用支援の話をしていると、他の相談案件が舞い込んでくることもあります。例えばHPを作る会社が新入社員研修の話を持ってきたら、その会社がリーダー、私が部下というように、タスクチームを組みます。それが何本も走っているような形です。

―オフィス費用も負担になるとおっしゃっていましたが、それで当社のコワーキングスペースをご契約されたのですか?

主戦場は首都圏ですが、北海道から福岡まで移動していますので、仕事場が必要になるなとずっと探していた結果、一番コストパフォーマンスが良い御社を選びました。都内で10数か所もスペースがあるため、スケジュールの隙間でちゃんと場所を確保できています。喫茶店などとは違い静かな環境で集中して仕事ができるところが、とても良いです。今後は、時機を見て登記と郵便ポストをサービスが充実しているConnect-Lounge神田に移したいと思っています。

学生の成長の瞬間に立ち会うことが一番の原動力。

―就活生向けの講座は、具体的にはどのような中身でしょうか?

エントリーシートの書き方、面接の受け方などを教えていますので、文字で表現すると他とかわり映えしません。多くの場合、教え方はテクニック論が中心になりますが、私の場合は、エントリーシート対策講座であっても、ここは会社説明会の会場などのように場面設定をし、話し方や聞き方が出来ていないと、そこで不合格になってしまうことを教えます。だから、肘をついて話を聞くマナーの悪い学生はいなくなります。そういうことを教えると、「あ、自分まずいな」と気づいて学生は意識を変えてくれます。120分もあれば精神・気持ちが変わり、行動も変わる。そんな講座を行っています。

―企業側の採用支援の面で、御社と他社が違う点は?

私がいたアミューズメント業界は採用しにくい業界です。その中で500~600人を毎年採用しなければいけなかった。そういう意味で他よりも知恵があるのかなと思います。少し前の話ですが、株式会社ジェイアイエヌさん(メガネのJINS)が今のようなメジャーな会社ではなかった時に、採用面からのブランディングを提案しました。具体的には、1回不合格になった人でも、もう一度その会社を受けられる「再チャレンジ制度」というものです。学生の場合は、1次選考では、就活のやり方を知らずに不合格、しかし、数か月後にはその会社が求める人材に達していることが多々あります。そこで「日本の採用に物申す」とタイトルをつけてプレスリリースしたところ、NHKや、5大紙にも取り上げられました。世の中の当たり前じゃない事を紹介して、実践挑戦してもらう知恵が弊社の強みです。

―仕事をする上での喜びは?

総じて言えるのは、学生の成長を実感できることです。今まで職員に対してろくに挨拶をしなかった学生たちが立ち止まって笑顔で挨拶するようになったという話は、講義終了後の打合せでよく耳にします。成長の瞬間に立ち会うことが私の原動力です。

―ご自身の会社のビジョンや夢はありますか?

挨拶や第一印象は大切だとよく言われますが、それを知っているのに、言葉と動作を同時に、挨拶をしてしまう学生がとても多い。言葉と動作を分ける離礼だからこそ表情や声が届きますし、第一印象が良くなります。受験勉強では挨拶が大切と書ければ点数をもらえますが、それを行動にしたらどうなるかを掘り下げるところが日本の教育では決定的に不足しています。そういう部分を指摘し、「知識だけでなく行動できるようにする」ということが私たちの仕事であり、生き残る道なのかなと思います。正しい情報を選択して、知識を行動に移せる学生、若手社会人を1人でも多く育てていきたいというのがテーマであり夢です。あとは、コワーキングスペースで、周りの企業さんと協力関係を築いて、ビジネスを発展していけたらまた新しいステージが見えてくるのかなと楽しみにしています。