vol.10 立花 浩司さん

研究市場化させ

社会に価値を生み出す

ご契約プラン
全拠点プラン
登記・ポスト
プロフィール

農学部農芸化学科を卒業後、長年に渡りライフサイエンスに関連する分野で製造開発からマーケティング、品質管理までを担当。2017年10月、この経験を活かして「ナレッジサイエンス・ラボ」を起ち上げ、コンサルティングや営業支援、ワークショップ開催などを行っています。2019年春からは、函館の公立はこだて未来大学に勤務する傍ら、新しい地でさらに活動を広げていらっしゃいます。

ナレッジサイエンス・ラボ https://www.knowledgesciencelab.com/

いろんな拠点を気分や仕事で使い分け

―BIZcomfortを使うようになったのはなぜですか?

ドロップイン利用でいろいろなところを利用した経験がありますが、管理人さんがやたら話しかけて来るところだったり、電話や会話OKのルールとなっているのに周りの人がそれを良しと思っていないところだったり、実際に使ってみるとフラストレーションを感じる部分がありました。そこで、コワーキングスペースと言うより、むしろシェアオフィスとしての機能があるところがいいなと思って場所を探していました。
でもちょっと前までは、コワーキングスペースというと都内でも渋谷や新宿といった西の方には多かったのですが、私の動線の千葉と東京の間にはあまりありませんでした。そう思っていたところ、偶然見つけたBIZcomfortは東のエリアに多かったので、いいかなと。手薄なエリアから攻めているなぁと思いましたね。
私は個人事業主ですから、自宅の住所をあまり出したくなかったので登記ができること、ポストが利用できること、時間制限がなく24時間利用できるというのがあって決めました。

―どちらの拠点を見学されましたか?

最初、神保町を紹介されて見に行ったらポストの空きがなかったので、その時の営業の方のおすすめでポストのある新川に。それで、新川に限らずどこでも使える全拠点プランの説明があったので、そちらを選びました。それから神田を始め新しい拠点がどんどんできてきたので、結果的にポストを契約した新川よりも後からできた拠点の方を多く使うようになりました。

―どこを一番使われていますか?

個人的には神田が一番使いやすいので多く利用しています。でもカフェブースがいつも混雑しているかな。亀戸もたまに。ただし亀戸は電話が必要な仕事のときには行かないですね。あそこは電話しにくいから…。拠点によってそれぞれ個性があって使い勝手が違うなって、いろんな拠点を使うようになって思いました。ですので、その時の気分と仕事の内容に合わせて拠点を選んで使うようにしています。

―点々とご利用いただいているんですね。

この間はBIZcomfort大阪本町westも行きましたよ。たまたま大阪に行く用事があって、帰りの飛行機までに中途半端に時間が空いてしまったので、その時に利用しました。

―利用頻度はどのくらいなのでしょうか?

週4、5日、どこかの拠点には行っています。打合せでお客さんのところからお客さんのところに行くことも多いですし、そうなると自宅が千葉なので、家で仕事するより神田とかで仕事している方が、時間も移動も無駄が少ないです。
私が会社辞めた時と同時期に独立した元同僚の事務所が近くの神田錦町にありますし、東大とか医科歯科大とかにも行くことも多いので。あと、自宅でじっと仕事していると、運動不足になるから敢えて来るようにしているというのもあります。

―BIZcomfortを使い始めて生活の変化などはありました?

家にずっといるよりいいですよね。仕事ってなるとスイッチが入って、メリハリがつきますし。会社を作るにしても、事務所を借りたりするのは高額ですし、こういう場所での助走期間みたいなものは実際いいなって思いました。

―全拠点プランならではの良さは何でしょうか?

それは、その時にいる一番近いところに行けるところですね。

―逆に困ったことはありますか?

初めて行くところは、どこから入ればいいか分からないということがありました。土日はビルの入口が違うとか。大阪本町に行くときも平日じゃなかったので、事前に聞いて調べました

―函館に転居されるということですので、そこにもあればよかったですね。

道内でも札幌ならコワーキングスペースはいっぱいありますが、函館の場合は全然ないですよ。函館では起業する人自体少ないって言われるのですが、拠点にできる場がそもそもないですから。ドロップインやイベントのみの時間貸しだけのところ、あとは月2万円でブース席が使えるところも見つけたのですが、時間の制約がありました。でも、いったんBIZcomfortを解約しても会員証はそのまま持っていてもいいんですよね?

―そうです。会員証があれば入会金はかからないです。

再々、こちらに来るようならライトプランでもいいかなと思っています。

 

本当にやりたいことを見つめなおして独立へ

―独立されたのはいつですか?

2017年の10月です。独立する1年くらい前までは会社勤めをしていました。14、5年勤めた会社を辞めて、それからシンクタンクの仕事、早稲田大学のサイエンスメディアセンターの仕事などをやりましたが、なかなかマッチする仕事に出会えなかったんです。そこから、自分が本当にやりたいことは何かって考えるようになって、自分で起業してみようかと。
まずは、丸の内にある「Startup Hub Tokyo」で情報収集やパートナー探しをしました。そこで、パートナーが見つかったまでは良かったんですが、最後大どんでん返しで「自分ひとりで起業します!ビジネスパートナーはいりません」ってなってしまい、振り出しに戻って自分だけで仕事を立ち上げることにしました。初めのうちは、シンクタンクの延長線上の仕事と、先ほど話した神田で元同僚がやっている会社で、ライフサイエンス系の研究調査のレポートをまとめて本に出すとかそういう仕事をやっていました。

―ライフサイエンスというものが不勉強で全くつかめないのですが、立花さんは具体的にはどのようなことをされているのでしょうか?

例えば再生医療、iPS細胞は有名ですが、あれは細胞を培養していろいろなものを作っています。細胞を増やすためには、栄養となるものが必要なのですが、私は会社員時代、その細胞が食べる餌のようなもの、細胞培養に使う試薬など諸々、日本で市場を作るためのマーケティング業務を担当していました。
病気のモデルを作るのに、昔は動物実験だったものが、今は動物実験がだんだんとできなくなっていますし、動物で実験しても人だと結果が違うといった課題があります。でも人そのものではないけれど人のような細胞ができるといいよねって話が出ています。でも、それはまだ研究段階で完成したものはありません。それを市場化するための研究調査を行っています。

―新しい病気が出てきて来た時に役に立つ学問ということでしょうか?

学問というか、学問から出てきて実際に物を作る時にどういったものを使えば仕事が早くなるか、より安全に薬が出せるかとかそういうことです。だから自分で論文を書くわけじゃないんですよ。市場化のためのアドバイスができるような本を作ることが私たちの役目。ライフサイエンスの分野は実はそこの部分が一番弱いんです。研究者が研究成果を出したらそこで終わりなのではなくて、そこから市場に出すにあたり、製造にはどういう培養タンクが必要かとか、そういう泥臭い話ですね。製造系の方って興味がない人も多いけれども、それって一番大事なところだと思います。

 

◆サイエンスカフェやワークショップを開催

―大学は農学部農芸化学科ご出身ということですが、その進路を決めたきっかけはあったのですか?

私が大学生になる時は、ちょうど第一次バイオブームと言われた時期でした。

―初耳の言葉です。

でも、バイオブームは第三次くらいまであるんですよ。第一次は、1985年のつくば万博の頃。その展示の目玉が、ポテトとトマトの掛け合わせで「ポマト」。細胞融合でできたものですね。ポテトは土の下で育って、トマトは土の上で育つので、どちらも出来ますっていうもので。バイオ技術による育種が、この先どうなっていくのかなという時期でした。結局、農業分野ではバイオ技術はそれほど進まなかったですけどね。

―第1次のその流れが大学選びに影響したということですね?

そうですね。これからこういったもので新しい産業が生まれてくるのかなって、当時は思ってました。

―サイエンスカフェとかワークショップを開催されているというのも見ました。

そうですね。サイエンスカフェは、研究が大好きな人、研究がどうやって社会実装されるかに興味のある方がいらっしゃいます。対象は大人です。子供は科学実験ショーで「楽しいね!」ということになるかと思いますが、もう少し自分たちの生活に紐づいたところで科学ってどうなんだろう?という興味のある方が参加してくれます。

―どうやって集客されているのですか?

東京でやるときはネットに情報を掲載すれば簡単に集まりますよ。参加者は北海道から九州まで幅広く来てくれました。

―すごいですね!

分野そのものがニッチなのか、世の中にはあまりそういうものがないみたいですね。前にNHKのクローズアップ現代で「細胞農業」をテーマにした特集があったので、その内容をもっと掘り下げた内容のサイエンスカフェを開催したら、15人くらい集まって来られて、その中には全国紙の科学部の人もおられたのです。そういう新しいネタに飢えているのかも知れないですね。科学技術振興機構のホームページに、その時の様子が記事になっています。
(参考:https://scienceportal.jst.go.jp/reports/other/20181119_01.html
私の書いた記事もあります。(https://lab-on.jp/academia/1936/

―細胞農業ってなんですか?

要は細胞から人造肉をつくることなのですが、従来の牛や豚を飼育して肉を食べるのではなく、牛や豚の細胞の一部を取ってきて、それを増やして食べるということです。畜産は、CO2ガスの排出量が膨大で、地球温暖化にものすごく影響すると言われています。お米や麦を栽培するよりエネルギー効率も悪いので、世界全体を見てもどんどん人口も増えて、飢餓の問題もある状況の中、注目している人もいるのではないでしょうか。

―函館での集客は東京と比べて難しいでしょうか?

東京でやると速攻で人が集まるので、やはり地の利というのは重要と思います。函館だと物理的に不便で来れないとかいうのもあるでしょうから。でも、今度私の上司になる方からは「地元に東京からの刺激を与えたらいいよ」と言われています。函館に新しい血を入れることで地域の活性化に繋がればという思いもあります。

―またBIZcomfortを使っていただければと思います。

今回函館に行きますが、また東京に戻ってきた時、自分のビジネスがもっとコアになっているのではないか思います。その時に、BIZcomfortももっと使い勝手のいいものになっているといいなと思っています。